東南アジア諸国の発電プログラムの現在
東南アジア諸国では、1997年の経済危機以降各工場施設が保有する自家発電設備よりの余剰電力若しくは10,000キロワット以下の小規模発電より優先的に電力を政府が購入する小規模発電プログラム(Small
Power Producer)
を積極的に取り入れています。
工場側は、余剰電力を販売し追加収益を得られるメリットがあり、電力購入側(国営電力公社など)は、大規模な設備投資をすることなく一定の電力を確保できるとのメリットがあります。
一見双方がメリットを有するWin Winの関係ですが、このプログラムには、工場側にして見れば余剰電力ですので電力購入単価が低く押さえられており煩わしさに比し収益が少ない、との目論見違いがあり、又電力購入側としても必要な時に必要な量が買えないとのデメリットがあります。従い、工場などからの余剰電力の購入は当初目論見とは反対に広がりを見せていません。
又、10,000キロ・ワットの小規模発電事業では、環境影響評価を簡易型で認める、などの優遇策が講じられているものの政府が買い取る売電単価が低く押さえられていることから、事業投資としての収益性が確保できないのが実情です。
CDM事業の現在
他方、京都議定書が2004年に発効してから、京都メカニズムの一つであるCDM(Clean Development Mechanizm) を活用し排出権を獲得しようとする企業がCDM事業に参入しております。京都議定書での第二約束期間以降の取り扱いに不透明感があることなどから多額の初期投資をしてもCDM事業より得られる排出権収入だけでは事業投資としての収益性が確保できません。
双方のメリットを生かし、デメリットを補完
当社は、小規模発電事業とCDM事業を結合することにより、双方のメリットを生かしデメリットを補完する新たなビジネスモデルを創造しております。即ち、各々事業単独では事業として成立しないものの発電収入と排出権取引収入を合体することにより高い収益性が確保されます。又、廃棄物であるバイオマスを燃料とすることから安定的な発電量が確保され電力購入側のニーズを満たすことが可能となります。